8月25日、朝4時。
ゆうべから眠りがずっと浅く、寝たのか寝てないのかよくわからないまま、時計を見るともうすぐ夜明けだった。
キャンプにまだ体が順応してないのもあるけど、耳栓をしていても聞こえてしまう雨粒の音が気になって眠れないという要因の方が大きいようだ。
思ったとおり雨は夜通し降り続いている。
あー、このままずっと雨だったらイヤだなぁ・・・、
と思いつつ、もう一度浅い眠りについた。
2時間後の6時。さっきまでひっきりなしに聞こえていた雨粒の音が、いっさい聞こえなくなっていた。
これはっ!と思い外へ出てみると雲間から青空が!
テントにラジオを引っ掛け、片づけをしつつ聞き入る。
6時半になり、ラジオ体操の全国巡業が始まった。小学生の夏休み期間中、毎朝聞いていた、あの歌が聞こえてきて、懐かしみを覚えた。
その後、気象情報。
上川地方(旭川周辺)の天気は、どうやらこれから回復するらしい。今まで逆に下り坂になるというパターンはあったが、回復傾向へ予報が変わるというのは思ってもない幸運だった。
しばらくするとすっかり日も出てきて、雨で濡れたテントを一気に乾かす。撤収のとき雨を想定していただけに、実にありがたい。
一通り身支度と片づけを終え、朝ごはんにパンと缶コーヒーを。
9時半、バイクに荷物を積載し、出発準備が整った。
ひがしかぐら森林公園キャンプ場、料金も200円と安く、芝もきれいだし風呂も近く、けっこういいキャンプ場でした。
今日は美瑛観光をしたのち、北上して美深まで行く予定。
キャンプ場を後にして、まず向かったのが「就実の丘」
【map】
ここに来るまでの道がけっこう深めのジャリダートで、荷物満載のZZRだとけっこう怖かったです。
マップルだとダート表示はなかっただけに、若干ビビりましたが、その甲斐あって素晴らしい展望の場所でした。
なだらかな起伏と、小高い丘が実に美瑛らしい感じです。
就実の丘にて。
就実の丘で遊んだ後は、美瑛にある色々な木を見てまわります。
セブンスターの木を目指して走っていると、途中に見事なヒマワリ畑が。けっこうな数のヒマワリが咲いていました。
ちょっとパソコンの壁紙に使えそうかも。
そしてたどりついたセブンスターの木。さすがに有名どころだけあって、駐車場に停まっている車はすべて「わ」ナンバー(笑)
その昔、セブンスターのパッケージに採用された木だそうで。
お次は親子の木。
仲良く並んだ二つの木は、近くで見るより遠くからのほうが味があるんじゃない?ってことで、近くへは行きませんでした。
続いてマイルドセブンの丘。ここもその昔、マイルドセブンのパッケージに使われた場所だそうな。実際来てみると、わりと殺風景(笑)曇り空だからそう見えるのかも。それより、マイルドセブンの丘ってここでいいのかな?ほんとは上から見るものなのか?
・・・、とちょっとギモン。
その後「パッチワークの路」とやらを走っていったん国道へ。
R237沿いに色鮮やかな花がたくさん咲いている農場があったので、思わず立ち寄ってみたり。
農場の名前は忘れてしまいましたが、紫、赤、黄色、そしてふさふさとした緑のカタマリ(笑)がバランスよく植えられていてとてもキレイでした。
そしてその農場に突然たたずむ謎の異国人!
いったいなぜ彼はこんなところで、そしてなぜこんな絶妙な角度で縛りつけられているのでしょうか。まったくわけがわかりませんでした。
農場を後にし、途中ジェットコースターの路へ。
ジェットコースターというだけあって、クラッチ切ったまま惰性で走ってもそれなりの速度は出そうなくらい長い急勾配だった。でも、ぼちぼちこういう道も見慣れたせいか、ここは軽く見てパスしてしまいました。
さて、細かく色々見てまわってたら、いつのまにかお昼をまわっておなかもすいてきたので、そろそろランチタイムといきたいところ。
千代田の丘の近くにある、ファームレストラン千代田に決めました。
お昼時だけあって、けっこう混雑していました。
富良野牛ステーキか、ビーフシチューか散々迷った挙句、一番人気という言葉に押され、ビーフシチューに決定!
肉がやわらかくておいしかったですが、メチャメチャ熱くて、終始ハフハフしながら食べていました。
食べ終わって外に出ると、どこからか「メェェ~」という泣き声が。その泣き声をたどっていくと、ヤギが仲良く列をつくって歩いていました。なんかホッとする光景です。
さて、時刻は2時。
ぼちぼち美深のキャンプ場へ進路を変え、だいたい150kmほど先にあるキャンプ場を目指します。
直行するならR40を延々と北上すればすぐ着くけれど、それじゃあつまらないので、遠回りして道道経由で北上していきます。
こうやって牛が自由気ままに放牧されているのも北海道らしいです。しばらく見てたけど、ずーっと草をモサモサ食べて、たまにこちらをジーッと見つめてきます。
あたりには牛のモサモサ音だけが響いていました。
道道101号線でちょっと山の中に入ると、途中岩尾内湖という立派な湖がありました。水面がとてもおだやかで、逆さ富士のようにクッキリと対岸の山が写りこんでいたのが印象的でした。
でも吸い込まれそうな高さだったので、高所恐怖症の人にはキツイかも・・・。
その後、「自衛隊の街、名寄」に出て、そこからはR40を北上。
ほどなくして美深の市街に到着。スーパーで買い出しをすませて、ここから10kmほど先にあるキャンプ場、森林公園びふかアイランドに向かいます。
5時40分、キャンプ場に到着。受付は5時半までだったので、管理人はすでにいなかった。なので料金は明日支払うことにし、とりあえずテント設営場所を決める。広いキャンプ場だが、人の数もすごい。家族連れ、ライダー、チャリダー、そして長期滞在のヌシみたいな人まで色々な人がいた。
そのヌシだが、まぁいわゆるホームレスなのだろう。
旅人やキャンパーとはあきらかに風格が異なり、アルコール臭を漂わせながらフラフラーッとキャンプ場を歩き回ってるのですぐにわかる。プラスに考えれば、北海道のキャンプ場はそれだけ安価で居心地がよいということなのだろう。
薄暗くなり始めた頃、テント設営が完了。
テントを建ててから気づいたけど、ここは街灯のすぐ真下だった。晩御飯を食べるときはいいけど、寝るときはちょっとまぶしいかも・・・。
寝床を確保した後は、コインランドリーで下着類を洗濯機にぶちこみ、晩御飯の前にまずはサッパリ、ということで、隣接のびふか温泉へ。やはり風呂に歩いていけるキャンプ場はラクでイイ。
そのびふか温泉の脱衣所で、地元のおじいさん同士がこんな会話をしていた。
Aさん 「いや~今年は雨が少ないねぇ」
Bさん 「ほんとじゃね~、天塩川の水量もだいぶ減っとるわい」
Aさん 「なんか今週は天気悪いみたいじゃね?」
Bさん 「そうらしいのぅ、もっと雨降った方がいいわい」
俺はBさんの「もっと雨降った方がいいわい」にゼッタイ反対です(笑)
というか、今まで雨降ってなかったのに、これからやっと雨が降るという時期に来てしまった俺ってなんてタイミング悪いんだろうか・・・。
ま、今夜は晴れてるし・・・、いいか。
びふか温泉で存分に体を温めた後は、テントに戻って夕食。
サッポロクラシックで乾杯し、今夜のメニューは鍋焼きうどん。これを以前のキャンプツーで食べて、あまりのおいしさに感動してしまったので、今回もぜひ食べたかったのである。まぁ、どこにでも売ってるようなやつで、普段の生活で食べても感動なんてしないんだろうけど。
あと、ウインナーをボイルして食べたり、結局今日も手抜き(笑)
ごはんを食べ終わった後、空をふと見上げると雲ひとつない快晴であることに気づく。ちょっと暗がりに行ってみると天の川も見えた。
こりゃぁ、明日の天気は期待できそうだ。
その後テントにもぐりこみ、先ほど洗濯した下着類をたたみつつ就寝準備。この日の就寝は11時前くらいでした。
今日一日、天気の崩れもなくよいツーリング日和となりました。
明日はさらに北へ。
日本最北端の宗谷岬を目指します。
続く...
【本日の天候】
曇りのち
晴れ
【本日の走行距離】
255km
【本日の走行ルート】