福島キャンプツーリングレポート、ようやく最終回です。
このツーレポを初めてご覧になった方、「その1」から読んでいただければ幸いです。
それではキャンプツーリング最終日、いってみましょう!
朝7時。
昨日寝るのがちょっと遅かったせいもあり、キャンプにしては遅い時間に目が覚めた。昨日の夜から怪しい空模様だったが、今朝も運よく雨は降っていないようだ。
これで帰ってからテント干す必要もないな。
テントから這い出ると、月本氏もちょうど起きたところだった。
互いに朝のあいさつを交わす。
今朝はそんなに冷え込みもなかったので、テントにも朝露がほとんどついていなかった。昨日空が厚い雲に覆われていたせいだろうか。
とりあえず歯を磨き、その後のんびりとティータイム。
天気はいいとは言えないけれど、薄日がさしてなかなかさわやかな朝だ。
今日の出発予定時間は9時半。
ティータイムを終え、片付けに入る2人。
撤収完了!そして出発!
時刻は9時半!完全にオンタイムである。
今日はまず、
西吾妻スカイバレーでワインディングを堪能する。
クネクネ道をどんどん登っていく。
車通りも少ないし、天気もよくなってきた。
気分良く走れるいいワインディングだった。
途中、見晴らしのいいところで休憩&撮影会。
大自然をバックにパシャリ!
切り立った岩もきれいだった。
自己満足のコーナーリング撮影。
俺に至っては全然倒せてない。ヘボイのでこれ以上怖くて倒せません(笑)
月本氏のFJRはこのバンク各でステップを擦ってしまうので限界だそうだ。
こうして2人でワァワァやって楽しんでいたのだが、
ここで
アクシデント発生!!
それはガードレールにカメラの三脚を引っ掛けて、写真を撮ろうと思ったときのことだった。引っかかり具合はとても不安定。
しかし俺はそのままセルフタイマーをセットし、カメラを離れた。
その直後、カメラがガードレールから落下。
「あーやっぱ落ちたか・・・」
と、このときはさほど焦っていなかった。
しかし、カメラが落下したと思われる茂みの中を探しても、カメラが・・・ない。
なぜだ!?
ちょっと焦り始めた俺が見た物、それはガードレールのすぐ真下にある直径10cmほどの穴だった。そこに三脚のケツがわずかにのぞいている。
「あ、やべ!!」
あわてて引っ張り出そうと手を突っ込むと、カメラはさらに奥へ落ちていった。
しかしなんとか手が届く範囲で落下はストップ。
だが、カメラを手でつかむと同時に、
なにか冷たい液体が穴の中にたまっていることに気がついた。
カメラはその水の中へ完全に浸かっていた。
きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
心の中で悲痛な叫び声が響いた。
デジカメ水没である。
事の重さに気づいた月本氏も駆け寄ってきた。
引き上げてみると泥水まみれになったデジカメが・・・。
ほんとはここで電源を入れてはいけないのだが、気が動転してまず電源を入れてしまった。
プツッ・・・。
と一瞬液晶が真っ白になり、この瞬間、
CASIO EX-Z500はお亡くなりになりました。
何がいちばんヤバイって・・・。
このデジカメ、実は
借り物なんです・・・。
そっこーで持ち主に謝罪のメールを送る俺。
メールを打つ手が震える。
ごめんなさい。帰ったら弁償します・・・と。
そんな引きつった表情の俺を、月本氏は爆笑しながらカメラで撮りまくっていた。
しかし不幸中の幸いで、メモリーは無事だった。
写真が抹消されていたら、もっと凹んでいたかもしれない・・・。
水没してしまったカメラは残念だったけど、気を持ち直して再出発!
ここからは月本氏のEX-Z500に活躍していただく。
西吾妻スカイバレーの途中で福島県から山形県に入る。
ちょっと小さくて見にくいのだが、『ようこそ山形県へ』の看板が。
そしてここにはけっこう大きいサルがノシノシと歩いていたのだが、見とれてしまい写真におさめることができなかった。
その後米沢市街へ。
米沢といえば「米沢牛」。
市内にはやはり米沢牛をウリにした店が多く軒を並べていた。
しかし朝っぱらから食べる気もせず、とりあえずパス。
米沢市の郊外は広大な田園風景が広がっていて、とてもきれいだった。
米沢からさらに北上し
K13で山形県から宮城県へ入る。その後何回か山形と宮城を出たり入ったりしながら、
K12(蔵王エコーライン)に到達。
ここはマップルで見る限りではかなりのワインディングだったが、実際走ってみると本当にワインディングで180度ターンが連続した。
しかもこれがまたずーっと上りで、どんどん標高が高くなっていき、気がついたら夏用のジャケットじゃ寒すぎるくらいの気温になっていた。
標高1500mくらいのところで一旦バイクをとめ休憩。
遠くに雪が見えるなぁ・・・なんて思っていたら、俺らのすぐ脇にも雪があることに気づき、2人でその雪に飛び込んでいった。
雪に大興奮し、戯れる2人。
この後、手がものすごく冷たくなった。
さて、ひとしきり雪で楽しんだ後は、この蔵王のシンボルでもある「
お釜」を目指す。
このお釜、標高1700m近いところにある、周囲1km直径330mの池みたいなところなのだが、これがまたけっこう有名な観光地らしいので行ってみることに。
有料道路である、蔵王ハイラインを通ってさらに登る。
地図上でみるとなんかショボい感じのお釜。
しかしこれがまた実に雄大なところであった。
いかにも火山という感じのゴツゴツした岩、そして殺風景な景色が、逆に自然のダイナミックさを強調しているようだ。
しばし見とれる俺と月本氏。
ここは来てよかったと本当に思える場所だった。
お釜を堪能していると時刻は2時。
そろそろ山を降りて帰路につかなければ。
再びバイクにまたがり、蔵王エコーラインを白石方面へひたすら下る。
途中、ズッポリと雲の中に入り、前方10mを走る月本氏のテールランプすら見えなくなり、超徐行運転を余儀なくされた。前が全くみえないもんだから、一回カーブでガードレールに突っ込みそうになった。危ない危ない・・・。
無事、エコーラインを下り終え、高速に乗る前に風呂に入っていこうということになり、蔵王の
遠刈田温泉でひとっぷろ浴びることに。
これがまたかなりの熱さだった。体が冷えていることもあっただろうけど、たぶん体が冷えてなくとも一気には入れないくらいの熱さだ。
俺も月本氏も波をおこさないようにゆっくりと腰を沈め、がんばって全身を沈める。ようやく慣れた頃には、足先がピリピリとしびれていた。
温泉から出ると体中がポッカポカ!
これなら帰りの長い道のりもがんばれそうである。
風呂を出た後は、
東北自動車道白石ICを目指す。
白石IC~常磐自動車道柏ICまでは、途中磐越自動車道を経由して、総延長310kmである。これだけの高速道路移動は初めてであり、ちょっと緊張した。
果たして今日中に着けるのだろうか・・・。
又は途中で俺がくたばらないだろうか・・・。
いろいろな不安が頭をよぎるが、今はもう走りきるしかないのだ。
16時。東北自動車道白石ICに到着。
ここで月本氏とはお別れ。
最後の写真を互いに撮り合う。
写真を撮り終わったところで、
「じゃあ、お疲れ様!!」
とあいさつをかわし、いよいよ高速道路310kmの旅へ出発!
俺は風による疲労をなるべく軽減するために、高速道路にしては遅い速度で走った。月本氏はあっというまに見えなくなってしまった。
途中、安達太良SAで休憩をした。
日が傾いてきてちょっと寒くなってきたので、ここで上着代わりにレインウェアを着用。しかしこの選択が大正解となった。
安達太良SAを出てしばらくして、郡山Jctから磐越自動車道へ入る。
なにやら行く手には真っ黒な雲が。
やばいなぁ・・・と思い走行していると、次第に路面が湿ってきて、ポツポツ降り出した。そのポツポツは20秒後、バケツをひっくり返したようなドザザザザザザザーという超大雨に変わった。
あまりの大雨にぐしょぬれになりつつもビックリしている俺がいた。
たぶんツーリングでこんだけのまとまった雨は初めて。走っていると
BB弾が体全体にバチバチ当たるくらいの痛みに襲われ、たまらず60km/hまで減速。
磐越自動車道の小野IC~いわき三和IC間はただひたすら大雨に耐えた。
その後いわきJctから常磐自動車道へ入り、行きにも立ち寄った湯ノ岳PAで休憩。もう雨はやんでいた。ここまで約半分の150kmを走破!残り160kmである。
時刻は18時。日付が変わる前には帰宅できそう。
休憩中、ふとケータイを見ると、月本氏からこんなメールが入っていた。
磐越土砂降り
注意されたし!
どうやら月本氏もあの土砂降りに降られたらしい。
湯ノ岳PAを出て、常磐自動車道をひたすら南下。
もう日も落ちて真っ暗。
虫がバイクのライトに引き寄せられて、バツバツとバイクやメットのシールドに当たる。
200kmを超えたあたりから、けっこう疲れてきた。
ケツはもう慣れてあんまり痛くない。
でも肩はこって首筋が痛い。
途中の東海PAで一人淋しく休憩。
さすがにけっこう疲れてきた・・・。
あともう少し!
気合でさらに南下。
そしてついに、柏IC直前の守谷SAへ到着!
時刻は20時30分。
俺はこの守谷SAで絶対やりたいことがあった。それは・・・、
タコヤキを食べる
ということだった。
バイクを降りて、おなかペコペコでタコヤキ探し。
しかし、もうすでに店は全部閉まっていた・・・。
ガーン
かなりショックだった。
しかたなくおにぎり2個を買い、ムシャムシャとパクつく俺。
なんだか哀愁漂う光景だ・・・。
おにぎりを食べ、腹も落ち着いたところで柏ICを降りた。
俺は無事、310kmを完走したのであった。
その後はR16→R464と通って、成田へ。
寮に着いたのは22時30分だった。
この3日間の総走行距離は1204km。メーターを見て、「あーけっこう走ったなぁ・・・」と改めて実感。
そして3日目の今日だけで、550km走ったことになる。
人間、やろうと思えばけっこうやれるもんだな、と思った。
こうして2泊3日の福島キャンプツーリングは幕を閉じた。
衣鳩氏の途中リタイアという残念なこともあったけど、天候にも恵まれ実にいいキャンプツーリングだった。
これから夏になり、キャンプはしばらくしないだろうけど、また秋の紅葉シーズンになったら、群馬・長野あたりへキャンプツーリングへ行きたい。
やっぱりキャンプツーリングは最高なり!!