先日、南房総へ一泊旅行に行ってきたのですが、宿泊したペンションのマスターに、とある防空壕跡地を教えていただいたので、探検気分で行ってきました。
詳しい場所は伏せておきますが、館山市内の小高い山を登った先にあります。
防空壕手前にこんな広場があり、クルマを停められます。
とても眺めの良い所で、この日も地元の老夫婦がお弁当を食べに来ていました。
その広場から歩いてすぐのところに、防空壕入り口があります。
みるからにおどろおどろしい感じで、宿のマスターに「危険はない」と言われていなければ、入るのをためらってしまいそうな雰囲気です。
懐中電灯を片手に、いざ洞窟内へ。
中へ入るといきなり明かりがありました。
完全な闇かと思ったら、意外と管理されていてビックリ。ココを生活通路としている人がいるのでしょうか・・・。通路脇の朽ち果てた台のようなものがいい感じにアクセントになっています。
少し進んで右を向くと、暗闇に突然現れる壁画。これはお釈迦様の若かれし頃を描いたものだそうで。
事前に宿のマスターに話を聞いていたのでわかりましたが、知らない人は完全に?マークでしょう。
ちなみにここは真っ暗闇で、懐中電灯でいきなりこの画が照らしだされたときはドキッとしました(笑)
この壁画の左を向くと階段になっており、さらにその天井にはたくさんのコウモリがへばりついていました。
何匹ものコウモリが集団で冬眠しているのでしょうか。
フラッシュの光を当てると眩しそうにプルプルと動き、かわいそうなので撮影はほどほどにしときました。
こんな近くで初めてコウモリを見ましたが、意外にも豚っ鼻ですね(笑)
コウモリに当たらないよう身をかがめながら階段を登ると、一気に湿度と温度が上がり、この季節とは思えないほどの蒸し暑さに。
さらにコウモリの糞の匂いが強烈に立ち込め、ちょっと耐えられない感じだったので、すぐさまバック!
聞こえるのは湧き水の滴る音のみ。まさに漆黒の世界でした。
洞窟を抜けると、眼前には大自然が広がります。
さらにそこを左に進むと・・・。
2つ目のお釈迦様の壁画が現れます。
この画をどう捉えるかはその人次第。
ちなみに僕は、「怪我をしたお釈迦様が虎たちに癒されている場面」だと思ったのですが、そうではないようです。
そうでなければ・・・、この状況での選択肢は、おそらくあと一つになるでしょうね。
さらにその隣の洞穴には、3つ目の壁画。
悟りを開いた、現在のお釈迦様の姿です。
それにしてもなぜここにお釈迦様の壁画が・・・。
後で調べたところ、ある方がこの防空壕跡地を自分のアトリエにしていたそうです。
妙に味のある画のタッチが、この場所をさらに不思議な空間へ導いているような印象を受けます。
それと、この辺一帯に、こんな石像が点在しています。
笑っています。かなり不気味です。コイツらの目的はよくわかりませんが、これも後で調べるといろいろ諸説あるようでした。
3つのお釈迦様の絵を見た後、道なりに登って行きます。
歩くこと10分。
こんな素晴らしい眺望が開けます。
視界を遮る柵のようなものが一切なく、危険といえば危険ですが、開放感たっぷりです。
この日は天気もよく、絶好のロケーションでした。
その後15分ほど歩き、クルマを停めてあった広場へ戻りました。
同じ千葉県とは思えない不思議な場所。
またこの辺を訪れた際には立ち寄ってみようと思いました。