9月23日~25日まで、学生時代親しかった友人6人と共に、2泊3日の伊豆ツーリングに行ってきました。行く前に台風が接近したりと、少し心配なツーリングでしたが、とりあえず無事に帰ってきたのでその内容を書いてみたいと思います。
~1日目~
朝5時半に起床して、集合場所の安部井家に向かう。
出発は6時半の予定であった。なぜこんなに早いかというと、連休初日ということで渋滞を考慮しての時間だった。
今回の参加者は、各地から東京に集まってきている。千葉、青梅方面から来ている3人、横須賀の自衛隊基地からかけつける1人、そして名古屋からさらには滋賀から1人づつ集まり全部で6人のツーリングだ。横須賀の自衛隊から駆けつける彼の名は「木村ちゃん」。木村ちゃんはこの出発当日の朝8時まで仕事だったので、途中の東名高速海老名SAで待ち合わせることとなっていた。
出発前、まずは5人で記念撮影。
左から順に、
今回の企画者である俺・・・・DR-Z400SM
安部井・・・・ZX-6R
田端・・・・バンディット400
山田・・・・RMX250S
モリオ・・・・ZZR1200
そしてここには写っていないが、
木村ちゃん・・・・ZX-6R
この6台の参加だ。大型と中型と2stが見事にそろっている。なかなか圧巻である。
写真撮影をうだうだやってたら結局出発は7時となった。まずは環八で東名の東京インターを目指す。心配していた雨だが、この日は雲がそんなに厚くなく、なんとかもってくれそうだった。
しかしやはり環八は早朝から大渋滞。フルカウルの大型はクーリングファンフル回転で、下から上がってくる熱気にかなりまいっていたようだ。それでもなんとか環八を走り、東名高速の東京インターにたどり着いた。
しかしここからがまたすごかった。交通情報の電光掲示板に目をやると、「東京IC~厚木IC、渋滞25km」の文字が・・・。出だしからずーっと続く渋滞にメンバー全員、早々に体力を奪われていった。東京ICの料金所を過ぎると山田のRMXのアイドリングが不安定になってきた。どうやらオーバーヒート寸前らしい。これはまずいということで、横抜け開始。車と車の間を縫うように走り、無事に25kmの渋滞を30分ほどで抜けることができた。
そして海老名SAに到着。
やはり連休初日ということでツーリングへ行くバイクの台数がすごかった。
ここで木村ちゃんと待ち合わせなのでしばし停車。
ぼーっと時間が経つのを待っていると、本当にいろんなバイクが通り過ぎていく。高速二人乗り解禁となったので、カップルでビックスクーターに乗っている連中が多かった。
1時間後、木村ちゃん到着。夜勤明けでご苦労様です。
6人全員そろったところで再出発。ここからは一路、沼津インターを目指した。大型軍団を先に行かせ、俺と山田は100km巡航で走っていった。山田はこの頃からすでに疲労がたまってきていたそうだ。
午後12時半、沼津インターに到着し、高速を降りる。空はうってかわって青空。強い日差しでかなり暑かった。とりあえず腹ごしらえでマックに入る。沼津にまで来てマックに入る俺ら。なんかこう、貧乏くさいがそんなに腹も減っていなかったのでよしとしよう。
その後沼津市街を抜けて、西伊豆の高原に向かう。県道127号のワインディングは実に爽快だった。2時間ばかり走り、「だるま山高原」に到着した。
ここは駿河湾越しに富士山が見えるという絶景ポイントだったのだが、この日は富士山に雲がかかっていて見ることができなかった。残念だったが、いい景色にしばし見とれた。自分たちの走ってきた道が眼下に見下ろせるのはなかなか楽しいものだ。
だるま山高原を後にし、またワインディングの県道127号を南下。途中のカーブで写真撮影会をして遊んだりもした。
この県道127号は、ツーリングマップルにも「眺望が見事」と書かれているくらいだったので、期待して走った。走ってみると本当にいい景色の道だった。天気があまりよくないのが残念だったのだが、標高800mの高所を行くワインディングは、ずっと走っていたいと思うくらいの絶景であった。周りの山々が模型の緑のようになめらかで丘陵がとてもきれいだった。雲の中を走り空気が少しヒンヤリして気持ちのいい道でもあった。
しばらく景色を堪能したのち、いよいよ今日の宿泊地である、土肥(とい)に向かう。
今日は「ヴィラ・オンザビーチ」という海が目の前の宿に泊まる。
到着したのは5時。早速宿のおじさんが出迎えてくれた。部屋は6畳和室が二間続きになっている部屋で、キッチンもついている。なかなか広い部屋でよかった。そしてなにより本当に海が目の前だった。なんせ裏口から水着で出れる出入り口があるくらいだ。
メンバーの一人が「泳ぎに行こう」と言い出した。もちろん誰も水着は持っていない。最初はみんな、「まじで行くの?」という感じであったが、そのうち意気投合。6人全員がパンツ1枚で浜辺に飛び出して行った。夕日がとてもきれいな、まさにサンセットビーチと言ったシチュエーションだった。
みんな子供のようにはしゃぎ、誰も泳いでいない海で水をかけあいながらワァワァ騒ぐ。浜辺で犬を散歩している人や、カップルが不思議そうな目でたまにこっちを見ている。しかし、このときの俺たちはそんな視線が全く気にならなかった。それほど楽しかった。
15分くらいはしゃいだ後、体が冷えてきたので宿に戻る。砂を落としシャワーを浴びて、腹も減ってきたので、買出しに出かけることにした。今夜のメニューはチゲ鍋に決定!近くのスーパーで酒と材料を買っていざ調理!6人全員が協力して夕飯作り。準備と片づけを同時進行でこなす6人の息はバッチリ合っていた。
1時間ほどで完成。今日一日のシメに乾杯!!
肝心の味だが、予想以上にうまかった。しかし、俺はいちばん最初に食ったネギが上あごに見事ジャストフィットし、おもいっきりやけどしてしまった。このやけどのせいで次の日、ものを食うのに相当苦戦した。
メシを食い終わり、風呂に入った。ここの風呂は天然温泉で広くはないのだが貸し切れるようになっている。ひさびさに学生時代を思い出し、みんなで入浴。
いちばん奥にいるモリオだけ色が黒くて、この写真を撮った後ウケた。
みんな疲れていたのか、この日は10時に3人就寝。最後まで起きている人も11時半には寝てしまった。
ツーリング一日目、とりあえず大きな問題もなく無事に終わった。
~2日目~
台風17号の影響で、この日は朝から強風だった。でもまだ雨は降っていない。
チェックアウトの10時に合わせて出発。今日の目的地は伊豆の反対側である、東伊豆。途中、河津の「ループ橋」を通りつつ東に抜けるのが目標だ。
峠に差し掛かり、進行方向の空が真っ暗になってきたので、一度バイクを降り、全員雨対策をすることに。レインスーツはもちろん、荷物の防水対策、足カバーや防水グローブなど、完全装備をした。
しかし、ここでおもしろいことが2つ発覚!ひとつは、メンバーの一人、田端のレインスーツ、・・・いやレインコートである。いかにも100円ショップで売ってそうなレインコート。しかも穴あき済みである。彼がこのレインコートでどこまで濡れるかが楽しみで、逆に雨が楽しみになってしまった。
もうひとつはモリオの足カバー。これがまた、単純に「不良品」だった。どんな不良かというと、入っていた足カバーが両方とも右足のものだった。下の写真を見ていただければお分かりいただけると思う。
モリオはまぁしかたないとして、田端のレインコートには全員舌を巻いたのは言うまでもない。
雨対策をしたのち、国道414号を南下。途中の「浄蓮の滝」に寄った。
ここでマイナスイオンを吸収しつつ、みたらし団子を食す。出来立てアツアツの団子はかなりうまかった。鮎の塩焼きも食べたかったのだが、昨日の上あごやけど事件で、上あごに塩がつくのが恐くて食えなかった。
滝を後にして、次に向かったのが河津ループ橋。ここはR40のカーブがぐるりと2回転し、一気に高度が変わるおもしろい道である。
遠くから見るとそのぐるぐる具合がわかっていただけると思う。
ここに来たときには、ちょうど昼をまわっていておなかもすいていたので近くのそば屋で昼飯にした。冷やしとろろそばはなかなか美味であった。
この後、いよいよ雨が降り出し、東伊豆の海岸沿いに出る頃には本降りになっていた。みんなバイクも体も雨に打たれて、逆にテンションがあがったような気がする。
2泊目のコテージに着いたのは夕方5時だった。
この日泊まったコテージ「リラックスガーデン」は一日一組限定のログハウスである。全身びしょぬれになった俺たちを、コテージ管理人の夫妻は実に暖かく迎えてくれた。しかも濡れた衣類は母屋で乾かしてくれるというやさしさ。これにはみんな心を打たれた。
ここでも夕飯は自炊をしなければならない。しかしこの大雨の中、買出しをどうするか悩んでいた矢先、コテージの管理人さんが「うち、今から買い物行くんで、もしよかったら一緒に車で行きませんか?」と言ってくれた。
一同大喜びだった。まさかここまでしてくれるとは思わなかった。早速、俺とモリオが代表して近くのスーパーまで連れて行ってもらった。車中で管理人のおじさんと少し話した。
聞けば、2004年6月にオープンしてから、バイクで来る客は俺らが初めてだそうな。初めて来るバイク客がいきなりびしょびしょだったもんだから、相当インパクトはあっただろう。
買出しを終え、早速調理に移る。今日のメニューは、チンジャオロース(片栗粉不使用)と、焼きそばと、サーモンの刺身と握り寿司3人前である。かなり適当につくったうえ、量もけっこうあったので、絶対あまると思ったのだが、みんなペロリとたいらげた。
夕飯を食った後、恒例の「3文字しりとり大会」が開かれた。罰ゲームはハバ○ロ一気食い。ハバ○ロというのは、メッチャ辛いお菓子である。これがものすごい盛り上がりを見せた。特に、トマト→トマト→トマト・・・、の後のブッコミが盛り上がった。最終的にはだいたい山田が多く負けた。RMXに長時間乗り、腕がマヒしているにもかかわらず口の中までマヒしたようだった。
しかし、ここでショッキングなことが起きてしまった。
台風17号の接近に伴い、海上自衛隊に所属している木村ちゃんに、帰還命令が出てしまったのである。台風の間、港に船を停泊させていると、高波で船が岸壁に打ち寄せられて傷ついてしまう可能性があるため、沖に出なければならないそうだ。
非常に残念だが、木村ちゃんはここでお別れとなった。ここまで共に旅をしてきたメンバーが1人欠けるのは実に淋しいことだがしかたがない。
最後にアツイ抱擁を交わす。
大雨の中、彼は横須賀の基地に帰っていった。木村ちゃんありがとう。今度こそは最後まで一緒に旅をしよう!!
木村ちゃんが帰った後、再びモリオが雨の中コンビニまで買出しに行き、コテージでの楽しい時間はあっというまに過ぎていった。
この日の就寝は夜中の1時。
2日目は雨に降られ、また木村ちゃんの途中離脱という残念なこともあったけど、やっぱり楽しい一日だった。
~3日目~
朝、起きると雨はやんでいた。どうやら台風は少し東にそれつつ過ぎ去ったようだった。このコテージのチェックアウトは10時。しかしみんな普通に9時半まで寝ていた。なぜなら、前日に管理人のおばさんがこう言ってくれたからだ。
「明日は予約入ってないから、好きな時間までいていいからね」
どこまで親切な宿なんだろう。しかも朝起きると、近くのおいしいパン屋で買ってきたというパンとさらにはコーヒーを入れてくれた。そして管理人の夫妻が飼っているという愛犬の「レオ君」を連れてきた。しばしみんなで談笑。
こちらがとても親切な管理人夫妻。そして、
レオ君と戯れる安部井。
昼近くになり、そろそろ行かねばということで、出発準備をした。出発の前にみんなで記念写真を撮ってもらった。
リラックスガーデン、伊豆に来たときはまたぜひ来たい。本当にそう思ういい宿でした。
3日目の今日の予定は、東京に帰るのみ。明日から仕事の人もいるのと、渋滞を避けるため早めに帰宅することにした。途中で名古屋方面の田端が別れた。彼はおそらく免許を取って初めてのツーリングだったと思う。次はぜひ、まともなレインウェアで挑んでもらいたい。
帰りは青空も見え、いい天気だった。しかしかなりの横風にあおられ、俺と山田の軽量軍団はヒヤヒヤものだった。対して、モリオと安部井の大型軍団は涼しい顔をして走っていた。
途中の道路の大きな渋滞なく、順調に走っていった。
小田原厚木道路、厚木西IC付近で撮影。
東京に着いたのは4時。
思ったより早く着いたので解散する前に寿司を食おうということになり、回転寿司に行った。俺は9皿しか食えなかった。しかしモリオは20皿食っていた。さすがだ。寿司屋でしばし談笑しているといつまにか外は暗くなっていた。あまり遅くなるのも、ということでいよいよお別れだ。
2泊3日、親しい友と一緒にいるとやはり別れ際は淋しいものだ。しかも今回の旅が大成功であり、楽しかっただけに本当にそう思った。
バイクは車のように落ち着いて「さようなら」が言えない。
「じゃあ、また。元気でな!」と寿司屋の駐車場で互いに挨拶をしてからバイクに乗り込む。当然途中で道が分かれるわけだ。その別れる交差点であげる左手が、別れの挨拶の定番だ。
一人になり、自宅まで走る途中、本当に今回ツーリングを企画してよかったと思った。そして、いい友達を持ったと心から思った。
またいつか、このメンバーで遠くに行きたい。
そんな思い出深い、2005年のちょっと遅い夏休みでした。